アスペルガーの妻と結婚生活を円滑にするため夫であるわたしが実践していること

アスペルガー症候群のことを簡単に説明します。アスペルガー症候群とは、発達障害の一種で知的な遅れはありませんが、言葉の裏の意味やその場の状況を「察する」のが苦手で、こだわりが強いという特徴があります。
 慣用的な言い方や例え話が分からない、簡単な会話が苦手で話がまわりくどい、難しい言葉を知っているが、意味を理解していないこともあり、会話が噛み合わず人の話を聞いていないこともあります。
 相手の気持ちを感じ取り、自分の気持ちを表すのが苦手、その場の状況を読み取れず、暗黙のルールがわからない、話が一方的で突然話題が変わることだってしばしばみられます。
 こだわりの強さは不安の現れで、他人にも向けられ、集中力はあるが、同時に2つ以上のことをするのは苦手なことが多いです。

さて、わたしの自己紹介をさせてもらいましょう!

<妻との出会い>
 以前、わたしは、某社会福祉法人の施設長をしていました。常にマンパワー不足だった為、常時、ハローワークに職員の募集をかけていました。そこに将来の妻となる彼女が応募でわたしが面接を行ったのが初めての出会いでした。面接では、特に何も感じることがなく採用し、職員として働き始めました。

<付き合い始めて>
 職場内では、かなり「変わった子」という感じで周囲から浮いた存在でした。障がいを持った利用者との関わり方がぎこちなく、仕事内容も不器用で「発達障害」の可能性を疑っていました。しかし、わたしは、障害者分野で17年間働いてきたので、特に障がいに対して「どうのこうの」と感じることはなく個性的で面白い!といった感じで付き合っていました。わたしの親に紹介した時は、「典型的なアスペルガーだね!結婚したら大変だよ?」と言われましたが、「別に構わないよ!」と話していました。

<結婚生活を始めて>
 同棲はせず、入籍してから一緒に住み始めました。それからが大変な日々が続いています。
① 「片付けられない女たち」
書籍でも出版されていたかと思います。「掃除」「洗濯」できません。食卓の上はいつもぐちゃぐちゃ・・・。食べたら食べっぱなし・・・。食器洗いもせずに食卓の上に食器が積み重なっていく。机の下は食べこぼしのカスが沢山散らばっている。テーブルクロスも妻のところだけ茶色くなっている状態。トイレ掃除や洗濯、掃除器は出来ない為、わたしが合間を見つけて家事をしています。

② 「何故、片づけられないの?」
実は、人に「トイレ掃除やってね」と頼まれたら掃除することができます。しかし、やることが多い為、「何処から手をつけていいのかわからない」「考えている内に一日が過ぎてしまう・・・。」と言っています。
これは、遂行機能障害の1つで、計画的に次に何をしたらいいのか?ということを考える能力です。ここが弱い為に、集中して1つのことはできるけれども、課題が沢山あったらできなくなってしまうんですね!

③ 「生活チェックリスト表があればできる!」
生活チェックリスト表を作成し、週単位でどこを掃除したのか、記録を付けてもらうことにしました。1週間が終わったら、表を見ながら一緒に振り返り、できなかったことを次週の課題として目で見てわかる仕組みにしました。実施して4カ月が経ちますが、かなり彼女が自分でできることも増えてきました。しかし、少し丁寧さに欠けることがあり、「トイレ掃除してきてー」とお願いしたら「やったよ!」と言います。
そこで、確認してみたらトイレは綺麗になっているものの、便座の裏や床に長い髪が沢山落ちていたりします。それは、わたしの失敗でした。「便座の上の掃除と床も掃除機かけて雑巾で拭いてね!」とお願いしたら良かったのです。より、何でも具体的に伝えないと全然伝わっていませんし、理解もしていません。

④ 「ご飯作り」
ご飯作りも一緒になってからびっくりしました。まず、人生で他の人の料理を見様見真似で作るので、基礎から教えてもらったことがありません。調味料の使い方が分からず、タケノコご飯にそうめんつゆを入れて炊いたり、コンソメの代わりにポテトチップスのコンソメ味を砕いてスープにしたりと、何とも言えないオリジナル料理となっています。
わたしが、仕事が終わって帰る時に事前に連絡しないと、見通しが立たないようで「ギャー」っと驚き「おばけやー」と言われる始末です。
ご飯も2つ同時のことができない為に、出来上がった時には冷めています。わたしの親が一緒に料理を教えたり、クックパッドを見ながら一緒に作るようにしていまし。
しかし、偏食が激しく野菜嫌いで相手のことを考えた料理よりも、本人の口の好みに合った料理がほとんどです。それが「とても辛い・・・。」
味覚も一般の人よりもこだわりがあってとにかく全て辛くしてしまいます。そこで、わたしと奥さんの料理を分けて作ることにしました。

<化粧>
 女性の方は、大抵の方が化粧をするかと思います。化粧の仕方も不器用で、頬の周りが不自然な程に赤くチークをしています。本人に教えるのですが、なかなか変わることがありません。恐らく、色々な人とと出会って意見を聞くことから始めたらいいかと感じています。

<お風呂に入らない>
 毎日、お風呂に入って身体を洗うことを当然のことでしょう。しかし、2~3日に1回しかお風呂に入りません。夏場は、当然体臭がすごく周りに匂っています。本人は、全く気にならんし様子でチャック表の中に、週に何回お風呂へ入ったか?という項目を追加しています。もしかしたら、感覚過敏などが影響しているのかもしれません。

<まとめ>
 妻のことを話し出すとキリがないですが、社会的なマナーを如何にして身に着けていくのか、ということを焦点に置きながら結婚生活を送っています。マニュアルやリスト表を作るなどが一番効果的でしょう。