ストレスとつきあう

キーワード:【自己催眠】
一般に催眠は催眠暗示をかける他者と催眠にかかる本人とがいるものである。
しかし、自分で自分に暗示をかけ、催眠状態に入ることも可能であり、これを他者催眠に対して自己催眠という。


『ストレスと心と体』
意地悪な同僚にストレスを感じていても、同僚とあわないようにするのは現実には難しいものである。
我慢しているとそういった心理的ストレスは体に影響を与える。
悲しい気持ちや落ち込む気持ちが強いと免疫力が低下するなど、感情は体にも強い影響を与えることはよく知られている。
心理的ストレスは、自律神経の動きを狂わせ、そうして体に様々な不調が表れ、自律神経失調症心身症となる。

一方で、心理的ストレスの影響の大きさは人によってかなり異なる。
同じ出来事に遭遇しても、前向きに受け止める人はストレスによる影響もあまり受けない。
このように心理的ストレスは受け取り方次第という側面もある。
しかし、気持ちを明るくもつことが大事だと言われても、なかなかそういう気持ちになることは難しい。
そこで心と体は密接に影響し合う点に注目し、自律神経を整えることで体と心のバランスを保つ方法が考えられた。

『自己催眠によるリラクゼーション』
ここで紹介するのは、自分で自分に暗示をかけて心と体をリラックスさせていくという方法である。
これはシュルツによって開発され、自律訓練法と呼ばれている。
いわば自分で自分に行う催眠法(自己催眠)のようなものである。

基本的な手順は以下の6段階からなっている。
まず楽な姿勢をとって目を閉じ、気持ちが落ち着いている、と心の中でおだやかに繰り返し念じる。
気持が落ち着く感じがしてきたら、①利き腕が重たい、と念じ、腕の感覚に意識を向ける。
重さが感じられたらさらに反対の腕、足と広げていく。

次に②手足が温かいと念じ、両腕両足に温かさを感じるようにし、③心臓が規則正しく鼓動している、④楽に呼吸をしている、⑤お腹が温かい、⑥額が涼しい、と続けていく。
これはつまり自律神経の働きをイメージによって自己コントロールしているのである。
この方法は、スポーツ選手のイメージトレーニングなどにも利用されている。

ほどよいストレスは、人生を生き生きと過ごすために必要である。
しかし、過剰なストレスやストレスに対処できないという思いは、心身に様々なダメージを与える。
対処しにくいストレスが増えつつある現代において、ストレスをうまく流す工夫も大切とえるだろう。

※ 豆知識:心身症とは、心理社会的ストレスによっておこる体の病気である。
      その代表は、消化器に起きる潰瘍、頭痛、過敏性大腸症候群、循環器系の病気(心筋梗塞など)、喘息などである。